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GLP-1で筋肉は落ちる?ウゴービ・ゼップバウンド減量中の筋トレとたんぱく質

GLP-1/GIP治療で筋肉は落ちる?STEP 1・SURMOUNT-1の体組成データと、減量中の筋トレ・たんぱく質の考え方を解説します。

医療ダイエット医師による医療情報レビュー済み公開日: 2026年9月5日更新日: 2026年9月5日公式情報確認日: 2026年9月5日
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目次

GLP-1受容体作動薬やGIP/GLP-1受容体作動薬による減量では、体重が大きく減るほど「脂肪だけでなく筋肉まで落ちるのでは?」と不安になる人がいます。結論からいうと、ウゴービ(セマグルチド)やゼップバウンド(チルゼパチド)などで体重が減ると、脂肪量だけでなく除脂肪量・lean massも一定程度減少することがあります。ただし、減ったlean massのすべてを「骨格筋」とみなすことはできません。水分や臓器なども含まれるためです。

一方で、減量中に筋力トレーニングを取り入れ、十分な栄養を確保することは、除脂肪量や筋力を保つうえで重要です。特に高齢者、もともと筋肉量が少ない人、短期間に大きく減量している人、食欲低下が強く食事量が極端に減っている人では、体重の数字だけでなく筋力・活動量・食事内容も確認する必要があります。

この記事では、セマグルチドのSTEP 1体組成解析、チルゼパチドのSURMOUNT-1 DXAサブスタディ、2026年のGLP-1肥満用量RCTメタ解析、減量中のレジスタンストレーニングや高たんぱく食に関する研究をもとに、「GLP-1で筋肉はどのくらい減るのか」「筋トレは必要か」「たんぱく質はどのくらい意識すべきか」を整理します。

GLP-1で「筋肉が落ちる」は本当?

「GLP-1で筋肉が落ちる」という言い方は半分正しく、半分は注意が必要です。

臨床試験でよく測定されるのは、骨格筋そのものではなくDXAなどで評価したlean mass、lean body mass、fat-free massです。これらは脂肪以外の組織をまとめた指標で、骨格筋だけを直接表しているわけではありません。

したがって、研究でlean massが2kg減ったからといって、「筋肉が2kg減った」と断定するのは正確ではありません。

一方、減量すると除脂肪量の一部が減るのは珍しいことではありません。GLP-1系薬剤だけの特殊な現象ではなく、食事療法を含む減量全般で起こり得ます。

重要なのは、脂肪量と除脂肪量のどちらがどの程度減ったのか、身体機能や筋力がどう変化したのかを分けて考えることです。

セマグルチドではlean massはどのくらい減った?

セマグルチド2.4mgを肥満または過体重の成人に使用したSTEP 1試験では、体組成をDXAで評価した探索的解析があります。

セマグルチド群では68週時点で体重が約15.0%減少し、総脂肪量は19.3%減少、内臓脂肪量は27.4%減少しました。一方、総lean body massは9.7%減少しました。

数字だけを見ると「lean massがかなり落ちている」と感じるかもしれません。しかし、全体の体重に占めるlean massの割合はむしろ3.0ポイント増え、lean massとfat massの比も改善しました。

つまり、絶対量としてlean massは減ったものの、脂肪量の減少の方が大きく、体組成全体としては脂肪優位に改善したという結果です。

ただし、この解析はSTEP 1全参加者ではなくDXA評価を受けたサブグループの探索的解析です。筋力や長期のサルコペニア発症を主要評価項目として検証した試験ではありません。

チルゼパチドでは体重減少の約25%がlean massだった

2025年に報告されたSURMOUNT-1のDXAサブスタディでは、肥満または過体重の160人について72週間の体組成変化が評価されました。

チルゼパチド群では、体重が21.3%、脂肪量が33.9%、lean massが10.9%減少しました。研究者らは、失われた体重のおよそ75%が脂肪量、約25%がlean massだったと報告しています。

この「75対25」という数字は、GLP-1/GIP治療で体重が減るときに脂肪だけが100%減るわけではないことを示します。

ただし、ここでもlean massは骨格筋と同義ではありません。また、DXAサブスタディはSURMOUNT-1全体2539人のうち160人と小さく、73%が女性でした。

そのため、「男性でも必ず体重減少の25%が筋肉になる」と単純化しない方がよいでしょう。

2026年メタ解析ではGLP-1肥満用量でlean massは平均約1.7kg減少

2026年に公表されたGLP-1受容体作動薬の肥満用量RCTをまとめた系統的レビュー・メタ解析では、7研究、821人が対象になりました。

GLP-1受容体作動薬では、lean massの絶対量が平均1.74kg減少し、相対変化も低下しました。一方で、体重全体に占めるlean massの割合は1.81%増加しました。

これは、絶対的にはlean massが減る一方、脂肪量がより大きく減るため、体組成比ではlean massの比率が改善することを示唆します。

ただし研究間のばらつきは大きく、絶対lean mass変化のI²は98%でした。つまり、薬剤、期間、対象、測定法などにより結果の差がかなり大きいということです。

「GLP-1を使うと平均1.74kg筋肉が減る」と個人にそのまま当てはめるべきではありません。

筋肉が減ることと、筋力が落ちることは同じではない

筋肉量と筋力は関連しますが、同じではありません。

減量により体重そのものが軽くなると、歩行や階段昇降などの動作が楽になり、身体機能が改善する人もいます。セマグルチド2.4mgのSTEP試験では、自己申告による身体機能スコアがプラセボより改善したという報告があります。

したがって、lean massが減ったという数字だけから「身体機能が悪化した」と結論づけることはできません。

一方で、高齢者や虚弱傾向がある人、もともと筋力が低い人では、少量の筋肉減少でも日常生活への影響が大きくなる可能性があります。

そのため、次のような変化があれば体重の減少だけを喜ばず、運動や栄養を見直す必要があります。

  • 立ち上がりが以前よりつらい
  • 階段がしんどくなった
  • 握力が落ちた感じがする
  • 疲れやすく活動量が落ちた
  • 筋トレ重量が急に下がった
  • 食事量が極端に少なくなった
  • 体重が短期間で急速に落ちている

なぜ減量すると除脂肪量も落ちる?

理由は一つではありません。

エネルギー不足

摂取エネルギーが減ると、身体は脂肪だけでなく一部の除脂肪組織も利用します。

GLP-1系薬剤では食欲が低下しやすいため、本人が意識しないうちに摂取カロリーやたんぱく質まで大きく減ることがあります。

体重が軽くなり、筋肉への負荷が下がる

体重が減ると、日常生活で脚や体幹が支える重量も減ります。

もともと運動をしていない人では、筋肉にかかる刺激がさらに減り、筋量維持に不利になる可能性があります。

たんぱく質不足

食事量が減ると、肉・魚・卵・大豆・乳製品などの摂取も減りやすくなります。

特に「吐き気があるからゼリーだけ」「食欲がないから1日1食」などが続く場合は、体重の減り方が速くても栄養面では望ましくありません。

年齢

加齢に伴い、筋たんぱく合成反応は低下しやすくなります。高齢者では同じ減量幅でも筋肉量・筋力への影響をより慎重に見る必要があります。

GLP-1中の筋トレはした方がいい?

一般論として、減量中にレジスタンストレーニングを取り入れる意義は大きいと考えられます。

2025年の系統的レビュー・メタ解析では、食事制限による減量中にレジスタンストレーニングを追加すると、体重の減りそのものは大きく変わりませんでしたが、fat-free massの減少を抑え、脂肪量の減少を増やし、筋力も改善しました。

重要なのは、「筋トレをすると体重がもっと速く落ちる」という話ではないことです。

むしろ、体重計の数字だけを追うのではなく、減量中に身体機能と除脂肪量を保つための手段として考える方が適切です。

どんな筋トレをすればいい?

GLP-1使用者だけに特化した「唯一の正解メニュー」は確立していません。

基本は、大きな筋群を使う全身のレジスタンストレーニングです。

例えば次のような運動です。

  • スクワット
  • レッグプレス
  • ヒップヒンジやデッドリフト系
  • チェストプレス
  • ローイング
  • ラットプルダウン
  • ショルダープレス
  • 腕立て伏せ
  • 自重のランジ

初心者なら週2回程度から始め、体調を見ながら継続する方法が現実的です。

大切なのは、体重を落とす目的で毎日長時間運動することではなく、継続できる強度で筋肉へ定期的に刺激を入れることです。

吐き気、脱水、めまい、極端な倦怠感がある日は無理に高強度トレーニングを行わず、処方医に相談してください。

有酸素運動だけではだめ?

ウォーキング、サイクリング、ジョギングなどの有酸素運動は心肺機能や活動量を保つうえで有用です。

しかし、筋量・筋力維持という目的では、レジスタンストレーニングを組み合わせる意義があります。

減量期の運動は「有酸素か筋トレか」の二者択一ではありません。

  • 日常歩数を確保する
  • 週に数回の筋トレを行う
  • 座りっぱなしを減らす

という組み合わせの方が実践しやすいでしょう。

たんぱく質はどのくらい必要?

GLP-1使用者に全員共通で適用できる単一のたんぱく質量はありません。

2024年の系統的レビュー・メタ解析では、過体重・肥満の成人が減量するとき、たんぱく質摂取量を高めることで筋肉量をより維持しやすいことが示されました。解析では1.3g/kg/日を超える摂取が筋肉量維持・増加に有利で、1.0g/kg/日未満では筋肉量低下リスクが高い傾向が示されています。

ただし、この数字を「GLP-1中は必ず体重1kgあたり1.3g食べるべき」と機械的に使うのは適切ではありません。

肥満が高度な人で現在体重をそのまま掛けると、非常に大きな量になることがあります。また、腎機能障害、肝疾患、高齢者、その他の疾患では個別調整が必要です。

2025年の複数学会合同アドバイザリーでも、GLP-1治療中は十分なたんぱく質、栄養密度の高い食事、レジスタンストレーニングなどを組み合わせる重要性が示されています。

「プロテインを飲めば筋肉は落ちない」は違う

プロテインは便利な食品ですが、それだけで筋量低下を完全に防げるわけではありません。

筋肉量を守るには、

  • 十分な総エネルギー
  • 十分なたんぱく質
  • 筋肉への負荷
  • 睡眠
  • 過度に急速ではない減量
  • 継続できる食事

を組み合わせて考える必要があります。

食欲が低いときにプロテインだけで済ませ続けると、食物繊維、ビタミン、ミネラル、必須脂肪酸などが不足する可能性があります。

補助として使うのはよいですが、通常の食事を置き換え続ける前提にはしない方がよいでしょう。

食欲がなくても食べるべき?

「全くお腹が空かないから、食べない方が痩せる」と考えるのはおすすめできません。

薬の目的は、栄養失調になるほど摂取を減らすことではありません。

特に次のような場合は食事量・用量・副作用の見直しが必要です。

  • 1日1食以下が続く
  • 水分も十分取れない
  • 嘔吐が続く
  • 急激に体重が落ちる
  • 立ちくらみや脱力がある
  • 筋力低下を感じる
  • 尿量が減る

強い食欲低下を「薬が効いている証拠」とだけ考えず、安全に継続できる状態かを確認してください。

減量スピードは速いほどいい?

必ずしもそうではありません。

大きな体重減少には健康上のメリットが期待できる一方、急速に減るほど食事量が不足し、除脂肪量も落ちやすくなる可能性があります。

チルゼパチドのSURMOUNT-1 DXA解析でも、全体として脂肪優位の減少でしたが、lean massも減っています。

目標は「最短で何kg落とすか」ではなく、肥満関連健康障害を改善しつつ、日常生活や筋力を維持できる形で減量することです。

男性は女性より筋肉が落ちにくい?

一概にはいえません。

男性は一般に平均的な筋肉量が多いですが、年齢、運動歴、肥満度、食事量、減量幅によって影響は変わります。

SURMOUNT-1 DXAサブスタディでは性別の事後解析も行われ、脂肪量とlean massの減少割合は多くのサブグループでおおむね同様でした。

ただしサブスタディ自体が160人と小さく、男性は少数です。

男性だから筋肉対策が不要とは考えない方がよいでしょう。

体脂肪率だけ見ればいい?

家庭用体組成計の体脂肪率や筋肉量は、水分状態でかなり変動します。

GLP-1系薬剤では食事量や水分摂取量が変わりやすく、便秘・嘔吐・脱水なども測定値へ影響する可能性があります。

そのため、1回の「筋肉量が1kg減った」という表示だけで判断しないでください。

見るなら同じ条件で継続的に測り、次の指標も合わせます。

  • 体重
  • 腹囲
  • 筋トレ重量
  • 握力
  • 歩行速度
  • 立ち上がりや階段の負担
  • 食事量
  • たんぱく質摂取
  • 日常活動量

必要な場合は医療機関で体組成評価を行うこともあります。

サルコペニアが心配な人は?

特に注意したいのは次のような人です。

  • 高齢者
  • BMIは高くても筋肉量が少ない人
  • 過去に大幅減量を繰り返している人
  • 長期間運動していない人
  • 慢性疾患がある人
  • 摂食量が非常に少ない人
  • 既に歩行速度や握力が低下している人

肥満とサルコペニアが同時に存在する状態もあります。

この場合、単純に体重を下げることだけを目標にせず、筋力・身体機能を維持する治療設計が重要です。

GLP-1を使わなければ筋肉は減らない?

そうとも限りません。

食事制限だけでも減量すればfat-free massは減ることがあります。

むしろ、問題は「GLP-1だから特別に筋肉を壊す」と単純化することです。

現時点の臨床データでは、GLP-1/GIP治療に伴う大幅減量では脂肪量がより大きく減る一方、lean massも一定程度減るという理解が妥当です。

そのため、薬を使うか使わないかだけでなく、減量方法全体を見直す必要があります。

ウゴービとゼップバウンドで筋肉への影響は違う?

直接比較して「どちらが筋肉を守れる」と断定できる十分なデータはありません。

セマグルチドではSTEP 1、チルゼパチドではSURMOUNT-1などで体組成データがありますが、試験デザイン、対象、減量幅、測定条件が異なります。

単純に9.7%と10.9%というlean mass減少率を並べて優劣を決めることはできません。

薬剤選択は、国内承認適応、減量効果、副作用、併存疾患、費用、継続可能性などを含めて判断します。

ゼップバウンドとウゴービの比較も参考にしてください。

日本でのウゴービ・ゼップバウンドの位置づけ

日本ではウゴービとゼップバウンドはいずれも肥満症治療薬として承認されていますが、誰でも美容目的で使える薬ではありません。

一定のBMIや肥満関連健康障害などの条件を満たし、食事療法・運動療法を行っても十分な効果が得られない場合に使用することが基本です。

同成分系統でも、オゼンピックやマンジャロなど糖尿病治療薬とは承認された適応が異なります。

自由診療では承認適応外で使用されることもあるため、製品名、成分、適応、用量、フォロー体制を確認してください。

筋肉を守るための実践チェックリスト

減量中は次の点を確認するとよいでしょう。

  1. 毎食どこかでたんぱく質源を確保する
  2. 週2回程度から筋トレを継続する
  3. 日常歩数や活動量を落としすぎない
  4. 食欲低下が強すぎないか確認する
  5. 体重だけでなく筋力も見る
  6. 極端な低カロリー食を自己流で続けない
  7. 水分を確保する
  8. 嘔吐や下痢が続く場合は相談する
  9. 高齢者や腎疾患がある人は栄養量を個別相談する
  10. 目標体重に到達した後も運動習慣を維持する

筋トレしているのに体重が減りにくくなる?

筋トレを始めると、一時的な水分変動やグリコーゲンの変化で体重が落ちにくく見えることがあります。

しかし、医療ダイエットの目的は体重計の数字を最小化することではありません。

同じ体重でも脂肪量が減り、筋力や活動量が保たれている方が望ましい場合があります。

「今週何kg減ったか」だけでなく、腹囲、服のサイズ、運動能力、血圧、血糖、脂質などを含めて評価してください。

減量中の筋肉・運動・食事など治療中の悩みを整理したい場合は、治療・施術中の方向けのまとめも参考になります。\n\n## 筋肉量が落ちたら薬をやめるべき?

lean massが減ったという理由だけで直ちに薬を中止するとは限りません。

まず確認すべきなのは、

  • 減量幅
  • 減量速度
  • 食事量
  • たんぱく質
  • 筋力
  • 運動量
  • 年齢
  • 腎機能
  • 副作用
  • 肥満関連疾患の改善

です。

体重が大幅に減って健康指標が改善していても、食事がほとんど取れず筋力が落ちているなら治療内容の見直しが必要です。

逆にlean massの絶対量が少し減っていても、脂肪量が大きく減り、身体機能が保たれているなら全体として有益なこともあります。

オンライン医療ダイエットで確認したいこと

オンライン診療を利用する場合も、薬の発送だけでなく栄養・運動・副作用フォローまで確認した方がよいでしょう。

確認項目は次の通りです。

  • どの薬を処方するか
  • 国内承認薬か、適応外使用か
  • 用量調整の方法
  • 吐き気・嘔吐・便秘への対応
  • 食事量が減りすぎた場合の相談先
  • 採血や対面受診が必要な場合の案内
  • 継続中止の判断
  • 料金や定期配送条件

オンラインで医療ダイエットを相談したい人へ

レバクリではメディカルダイエットのオンライン診療を案内しています。薬剤名・承認状況・費用だけでなく、減量中の食事や体調変化も含めて確認してください。

よくある質問

GLP-1を使うと筋肉が必ず減りますか?

体重減少に伴いlean massが減ることはありますが、程度には個人差があります。またlean massは骨格筋だけではありません。

ウゴービではどのくらいlean massが減りましたか?

STEP 1のDXA探索解析では、68週時点で総lean body massが9.7%減少しました。一方、脂肪量は19.3%減少し、体重に占めるlean mass割合は増加しました。

ゼップバウンドでは?

SURMOUNT-1 DXAサブスタディでは72週で体重21.3%、脂肪量33.9%、lean mass10.9%減少し、失われた体重のおよそ75%が脂肪、25%がlean massでした。

25%が筋肉という意味ですか?

違います。研究でいうlean massには骨格筋以外も含まれるため、「減った体重の25%が筋肉」と言い換えるのは正確ではありません。

筋トレは必要ですか?

減量中のレジスタンストレーニングはfat-free massの減少を抑え、筋力を保つために有用と考えられます。

有酸素運動だけでもいいですか?

有酸素運動も重要ですが、筋量・筋力維持を考えるならレジスタンストレーニングも組み合わせる意義があります。

プロテインを飲めば大丈夫ですか?

プロテインだけで筋量低下を防げるわけではありません。食事全体、総エネルギー、筋トレ、睡眠などを組み合わせます。

たんぱく質は1.3g/kg必要ですか?

2024年のメタ解析では1.3g/kg/日超が筋肉量維持に有利という結果でしたが、全員に同じ数値を当てはめるものではありません。肥満度や腎機能などを考慮します。

高齢者でもGLP-1を使えますか?

適応や全身状態によります。高齢者ではサルコペニアや低栄養の評価をより重視します。

筋肉が減るのが怖いのでGLP-1を使わない方がいいですか?

薬のメリットとリスクは個別に判断します。肥満症による健康リスクも考慮し、筋肉対策をしながら治療する選択肢もあります。

まとめ|体重だけでなく「脂肪を落として筋力を守る」視点を

ウゴービやゼップバウンドなどで大きく減量すると、脂肪量だけでなくlean massも一定程度減少することがあります。

セマグルチドのSTEP 1ではlean body massが9.7%減少した一方、脂肪量は19.3%減少しました。チルゼパチドのSURMOUNT-1 DXAサブスタディでは、減った体重のおよそ75%が脂肪、約25%がlean massでした。

ただしlean massは筋肉そのものではなく、研究結果を「GLP-1で筋肉が25%失われる」と単純化するのは誤りです。

減量中は、

  • レジスタンストレーニングを継続する
  • たんぱく質を含む食事を確保する
  • 食欲低下が強すぎないか確認する
  • 体重だけでなく筋力・活動量を見る
  • 高齢者や慢性疾患がある人は個別相談する

ことが重要です。

医療ダイエットは「何kg減ったか」だけでなく、脂肪を減らしながら身体機能を保てているかまで含めて評価してください。

参考文献・確認資料

  1. Wilding JPH, et al. Impact of Semaglutide on Body Composition in Adults With Overweight or Obesity: Exploratory Analysis of the STEP 1 Study. Journal of the Endocrine Society. 2021. PMCID: PMC8089287.
  2. Look M, et al. Body composition changes during weight reduction with tirzepatide in the SURMOUNT-1 study of adults with obesity or overweight. Diabetes Obes Metab. 2025. PMID: 39996356.
  3. Effect of GLP-1 receptor agonists at doses for obesity management on muscle health: systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials. 2026. PMID: 42321502.
  4. Enhanced protein intake on maintaining muscle mass, strength, and physical function in adults with overweight/obesity: A systematic review and meta-analysis. 2024. PMID: 39002131.
  5. Effect of resistance exercise on body composition, muscle strength and cardiometabolic health during dietary weight loss in people living with overweight or obesity: systematic review and meta-analysis. 2025. PMID: 40909191.
  6. Mozaffarian D, et al. Nutritional priorities to support GLP-1 therapy for obesity: a joint Advisory from the American College of Lifestyle Medicine, American Society for Nutrition, Obesity Medicine Association, and The Obesity Society. 2025. PMID: 40450457.
  7. PMDA. ウゴービ皮下注 医療用医薬品情報・添付文書.
  8. PMDA. ゼップバウンド皮下注 医療用医薬品情報・審査関連資料.

医薬品の適応、用量、供給状況、費用は変更される可能性があります。実際の治療では最新の添付文書・公式情報を確認し、処方医の指示に従ってください。

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