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AGA・薄毛治療

AGAの診断方法|マイクロスコープ・ダーモスコピー・血液検査で何がわかる?

AGAは何で診断する?問診・視診・ダーモスコピーの役割、血液検査が必要になるケース、円形脱毛症や休止期脱毛との違いを整理します。

AGA・薄毛治療医師による医療情報レビュー済み公式情報確認日: 2026-09-03更新日: 2026/9/2
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目次

「薄毛が気になるけれど、AGAかどうかはどうやって診断するのか」「マイクロスコープを見れば確定できるのか」「血液検査や遺伝子検査は必要なのか」と疑問に感じる人は少なくありません。

AGA(男性型脱毛症)の診断は、1つの検査だけで決めるものではありません。 日本皮膚科学会の「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」では、問診で家族歴や脱毛の経過を確認し、視診で生え際の後退や前頭部・頭頂部の毛が細く短くなっていることを確認するとされています。拡大鏡やダーモスコピーは診断の助けになります。[1]

つまり、AGA診断の中心は「どこが、どのように、どのくらいの期間で薄くなってきたか」という臨床経過と頭髪所見です。血液検査はAGAそのものを証明する検査ではなく、急な脱毛や全体に広がる脱毛などで別の原因を疑うときに役立つことがあります。

この記事では、AGA診断で実際に確認される項目、マイクロスコープ・ダーモスコピーで見える所見、血液検査が必要になりやすいケース、円形脱毛症や休止期脱毛などとの違い、オンライン診療と対面診療の使い分けまで整理します。

先に結論|AGAは「検査1つ」で確定する病気ではない

AGA診断について最初に押さえたいポイントは次の通りです。

項目AGA診断での役割
問診発症時期、進行、家族歴、薬剤、体調変化などを確認
視診生え際・前頭部・頭頂部のパターン、軟毛化を確認
過去写真数か月〜数年の進行を比較するのに有用
ダーモスコピー毛径のばらつき、軟毛、毛包単位などを拡大評価
マイクロスコープ頭皮・毛髪を拡大して補助的に観察
血液検査AGA確定ではなく、他疾患・全身状態の確認に使う場合がある
遺伝子検査AGAの確定診断にはならない
抜け毛本数単独ではAGAを診断できない

「マイクロスコープで細い毛があったからAGA確定」「血液検査が正常だからAGA」「DHTを測ればAGAが分かる」といった単純な考え方は適切ではありません。

AGAの診断で最も重要なのは何?

AGAでは、男性ホルモンの影響を受けやすい毛包が徐々に小さくなり、太く長い毛が細く短い毛へ変化していきます。典型的には前頭部・生え際・頭頂部で進みやすく、後頭部は比較的保たれます。

日本皮膚科学会ガイドラインでは、男性型脱毛症の診断について、問診で家族歴や脱毛の経過を聴き、視診で額の生え際が後退していること、前頭部と頭頂部の毛が細く短くなっていることを確認すると説明しています。[1]

このため、診察で重要なのは次の3点です。

  1. 薄くなっている場所
  2. 毛が細く短くなる軟毛化があるか
  3. 時間とともに進行しているか

一枚の写真だけより、半年前・1年前・数年前との変化が分かる方が診断材料として有用です。

問診では何を聞かれる?

AGA診療の問診では、単に「いつから薄いですか」と聞くだけではありません。一般的には次のような情報が参考になります。

  • いつ頃から薄毛を意識したか
  • 生え際、M字、頭頂部のどこから始まったか
  • 数か月〜数年で進行しているか
  • 家族にAGAと思われる人がいるか
  • 急激に抜け毛が増えていないか
  • 円形・斑状に抜けていないか
  • 頭皮の赤み、かゆみ、痛み、膿、かさぶたがないか
  • 発熱、手術、大幅な減量、強い体調変化がなかったか
  • 新しく開始した薬がないか
  • 甲状腺疾患や貧血などの既往がないか
  • これまで使ったAGA治療薬と反応
  • サプリや個人輸入薬を含む服薬状況

AGAはゆっくり進むことが多いため、急に大量に抜け始めたという場合は、AGAだけで説明しないことが重要です。

家族歴は診断にどれくらい重要?

AGAには遺伝的要因がありますが、家族歴だけで診断はできません。

父親、母方の祖父、兄弟などにAGAが多ければリスクを考える情報になりますが、家族歴がなくてもAGAは起こります。また、家族に薄毛があっても、それが円形脱毛症、女性型脱毛症、加齢に伴う変化など別の原因である可能性もあります。

家族歴は「AGAらしさを補強する情報」であり、現在の頭髪所見と経過の方が直接的です。

AGAは遺伝する?では、母方の祖父説や父親からの遺伝、遺伝子検査の限界を詳しく整理しています。

視診では何を見る?

視診では、薄毛の「分布」と「毛の質」を見ます。

AGAで典型的なのは、

  • 両側のこめかみからM字状に生え際が後退する
  • 前頭部全体が薄くなる
  • 頭頂部の地肌が徐々に見えやすくなる
  • 太い毛に混じって細く短い毛が増える
  • 後頭部と比べて前頭部・頭頂部の密度が低下する

といった所見です。

一方で、円形に境界明瞭に抜ける、瘢痕がある、強い炎症がある、頭部全体が短期間に薄くなるなどは、典型的なAGAとは異なるため別の脱毛症も検討します。

AGAの進行度はどう分類する?

男性のAGAではNorwood-Hamilton分類などが用いられます。日本皮膚科学会ガイドラインでは、日本ではNorwood分類に高島分類のII vertexを加えた分類が広く使われていると説明されています。[1]

ただし、分類は「ステージを付ければ診断が終わる」ためのものではありません。

進行度分類には、現在どの範囲が薄いかを共有する、経時変化を記録する、治療前後を比較する、将来自毛植毛を考える場合に薄毛範囲を把握するといった役割があります。

軽症でも進行していることはありますし、見た目のステージが同じでも毛径や密度は人によって違います。

ダーモスコピーとは?

ダーモスコピーは、皮膚科でほくろや皮膚腫瘍の観察にも使われる拡大観察機器です。頭髪に使う場合は「トリコスコピー」と呼ばれることもあります。

AGAでは、肉眼だけでは分かりにくい毛径のばらつきや細い毛、毛包単位の変化などを観察できます。

日本皮膚科学会ガイドラインでも、拡大鏡やダーモスコピーの使用はAGA診断の手助けになるとされています。[1]

重要なのは、ダーモスコピーは強力な補助情報ですが、画像1枚だけで臨床経過を無視して診断するものではないことです。

AGAで見られやすいダーモスコピー所見

2024年の系統的レビューでは、AGAでよく報告されるトリコスコピー所見として、毛径のばらつき、軟毛、peripilar signなどが整理されています。[2]

特に重要なのが**毛径のばらつき(hair diameter variability / anisotrichosis)**です。

AGAではすべての毛包が同時に同じ速度で細くなるわけではないため、同じ部位に太い毛、中間の毛、非常に細い毛が混在します。このばらつきは毛包のミニチュア化を反映する所見と考えられます。

系統的レビューでは、34報を集積した結果、毛径のばらつきはAGA患者の94.07%、軟毛は66.45%、peripilar signは43.27%で報告されていました。[2] ただし、研究ごとに機器、定義、対象、重症度が異なるため、これらの数字を個人の診断確率へそのまま当てはめることはできません。

毛径のばらつきがあるとAGA確定?

確定ではありません。

毛径のばらつきはAGAで重要な所見ですが、診断では薄毛の分布、経過、他のダーモスコピー所見、他疾患らしい所見の有無を組み合わせます。

2024年に発表された診断基準研究では、AGA60例と非AGA60例を用いて、前頭部・頭頂部の毛径不均一を主要基準とし、単一毛包単位の増加、軟毛割合、peripilar signなどを組み合わせた基準を評価し、感度98.3%、特異度96.7%と報告しています。[3]

ただし、これは特定研究で構築・評価された診断基準です。すべての医療機関で同じ機器・同じ閾値を用いる標準検査になったという意味ではありません。

軟毛化とは?

軟毛化は、太く長い終毛が、細く短い毛へ近づいていく変化です。

AGAでは毛周期の成長期が短くなり、毛包が徐々に小さくなるため、以前より細い毛が増えます。

セルフチェックでは「毛が抜けた本数」ばかり気になりやすいのですが、AGAでは残っている毛が細くなっていることも重要です。

生え際に短く細い毛が増えている、頭頂部で太い毛と細い毛が混在しているといった変化は診察で参考になります。

AGAの初期症状では、M字・つむじ・抜け毛の見方を詳しく解説しています。

マイクロスコープとダーモスコピーは同じ?

一般のAGAクリニックで「マイクロスコープ」と呼ばれるものには、頭皮や毛髪を拡大表示するカメラが含まれます。ダーモスコピーも拡大観察を行いますが、医療用の観察法として皮膚・毛髪の構造を評価するものです。

どちらも拡大して見えるという点では似ていますが、機器、倍率、撮影条件、偏光の有無、評価方法は同じとは限りません。

したがって、「高倍率だから診断精度が必ず高い」「無料マイクロスコープ診断だけでAGA確定」と考える必要はありません。

重要なのは、画像そのものよりその所見を臨床経過や薄毛パターンと組み合わせて解釈することです。

頭皮が赤い・脂っぽいとAGA?

頭皮の赤み、皮脂、フケだけではAGAを診断できません。

AGA患者にも脂漏性皮膚炎が併存することはありますが、脂っぽい頭皮=AGA、乾燥している=AGAではない、という関係ではありません。

赤み、強いかゆみ、厚いフケ、びらん、膿などが目立つ場合は、脂漏性皮膚炎、接触皮膚炎、乾癬、毛包炎などを含めて評価します。

炎症が強い場合は、AGA治療薬を増やす前に頭皮疾患の診断・治療が必要になることがあります。

血液検査でAGAはわかる?

通常、血液検査だけでAGAを確定することはできません。

AGAは頭髪のパターン、軟毛化、経過などから臨床的に診断することが中心です。

血液検査が役立つのは、AGA以外の原因を疑う場合や、治療薬を安全に使用するために全身状態を確認する場合です。

例えば、全体に急速に薄くなった場合、びまん性脱毛、体重減少や全身症状がある場合などでは、貧血、鉄欠乏、甲状腺機能異常などを検討することがあります。

日本皮膚科学会ガイドラインも、鑑別で考慮すべきものとして、慢性休止期脱毛、全身性疾患に伴う脱毛、貧血、急激なダイエット、薬剤による脱毛などを挙げています。[1]

どんな血液検査をすることがある?

検査内容は症状・既往歴・服薬状況によって変わります。すべてのAGA患者に同じセットを行うわけではありません。

状況によって検討されることがある項目には、血算、鉄・フェリチン、甲状腺機能、肝機能、腎機能、電解質、その他症状から必要と判断される検査などがあります。

ただし、「AGA診断パネル」としてこれらを全部測ればAGAが確定するわけではありません。

また、AGA治療で血液検査が必要かどうかは薬剤や持病によっても異なります。AGA治療に血液検査は必要?で詳しく解説しています。

DHTやテストステロンを測ればAGAかわかる?

血中DHTやテストステロンの値だけでAGAを診断することはできません。

AGAの病態では、テストステロンからDHTへの変換、毛包のアンドロゲン受容体、局所の感受性などが関係します。AGA患者全員が血中テストステロン高値というわけではありません。

そのため、一般的なAGA診断で「テストステロンが高いからAGA」「DHTが正常だからAGAではない」と判断するものではありません。

PSA検査はAGA診断に必要?

PSAはAGA診断の検査ではありません。

ただし、フィナステリドやデュタステリドはPSA値へ影響するため、前立腺がん検診などを受ける人では服用中であることを医師へ伝える必要があります。

フィナステリドでPSAは下がる?で詳しく解説しています。

遺伝子検査でAGAを確定できる?

できません。

AGAには多数の遺伝的要因が関与し、特定の1遺伝子だけで発症を決める病気ではありません。民間の遺伝子検査はリスク情報の一部になり得ますが、現在の薄毛がAGAなのか、何歳でどこまで進むのか、どの薬が必ず効くのかを確定する検査ではありません。

臨床的には、現在の頭髪所見と経時変化の方が直接的です。

抜け毛を数える検査は必要?

「1日100本以上抜けたらAGA」という基準だけで診断することはできません。

洗髪頻度、髪の長さ、季節、数え方などで抜け毛本数は大きく変わります。AGAでも抜け毛が目立たないまま徐々に毛が細くなる場合があります。

一方、急に大量の抜け毛が増えた場合は、休止期脱毛など別の状態を疑う手がかりになります。

抜け毛本数は参考情報の1つであり、毛径・分布・進行の方がAGA診断では重要です。

毛根の形を見ればAGAかわかる?

抜けた毛の毛根を家庭で観察してAGAを確定することはできません。

毛周期によって自然に抜ける休止期毛には特徴がありますが、1本の毛根だけでAGAかどうかは判断できません。さらに、採取・観察条件によって見え方も変わります。

ネット上の「毛根が白いとAGA」「毛根がないと危険」といった単純な自己診断には注意してください。

写真診断は役に立つ?

写真は非常に役立ちます。

特に同じ角度・照明・髪の長さに近い条件で撮影した写真を数か月ごとに比較すると、生え際や頭頂部の進行を客観的に追いやすくなります。

おすすめの撮影は、正面、左右45度、左右側面、頭頂部、後頭部です。

濡れ髪と乾いた髪、強い天井照明と自然光では見え方が大きく違うため、条件を揃えることが重要です。

スマホ写真だけでオンライン診療はできる?

典型的なAGAで、薄毛パターンや経過が明確であれば、オンライン診療で相談しやすい場合があります。

オンライン診療には、通院時間を減らしやすい、継続しやすいといった利点があります。

一方で、円形に抜けている、急速に抜け毛が増えた、頭皮が強く赤い、痛みや膿がある、瘢痕を疑う、眉毛や体毛も抜ける、診断そのものがはっきりしないといった場合は、対面で頭皮・毛髪を直接確認する利点が大きくなります。

オンラインか対面かは「どちらが優れているか」ではなく、診断の不確実性と通院負担のバランスで考えます。

AGAと円形脱毛症はどう見分ける?

典型的な円形脱毛症では、境界が比較的明瞭な脱毛斑が生じます。ただし、びまん型の円形脱毛症では頭部全体が薄くなり、AGAや休止期脱毛との区別が難しいことがあります。

ダーモスコピーでは円形脱毛症で黒点、断裂毛、感嘆符毛などがみられることがあります。2024年のAGA診断基準研究でも、黒点、断裂毛、感嘆符毛はAGAを除外する方向の所見として扱われました。[3]

突然の脱毛や斑状脱毛ではAGAと自己判断せず、皮膚科での評価を検討してください。

AGAと休止期脱毛はどう違う?

休止期脱毛では、何らかのきっかけで多数の毛が休止期へ移行し、数か月後に抜け毛が増えることがあります。

きっかけには、高熱を伴う感染症、大きな手術、急激な体重減少、強い身体的ストレス、栄養不足、薬剤などがあります。

AGAが前頭部・頭頂部を中心にゆっくり進行するのに対し、休止期脱毛では比較的急に頭部全体の抜け毛が増えることがあります。ただし、AGAと休止期脱毛が同時に存在することもあります。

AGAと脂漏性皮膚炎は別?

別の病態です。

脂漏性皮膚炎は皮脂の多い部位に紅斑や鱗屑がみられる皮膚炎で、AGAそのものではありません。AGAと同時に存在することはあります。

フケ・赤み・かゆみが強い場合、AGA薬だけを続けるより皮膚炎の治療が必要なことがあります。

「頭皮環境を改善すればAGAが治る」という単純な説明も、「AGAだからフケが出る」という説明も正確ではありません。

瘢痕性脱毛症を見逃さないことが重要

瘢痕性脱毛症では、炎症によって毛包が破壊され、不可逆的な脱毛につながることがあります。

頭皮の強い赤み、痛み、膿疱、鱗屑、毛包開口部の消失などがある場合は、AGAより優先して評価すべき疾患が隠れている可能性があります。

見た目の薄毛だけで「AGAだからオンライン薬だけ」と決めず、異常所見がある場合は対面診療を検討することが大切です。

生え際が高いだけでもAGA?

生まれつき額が広い人や、成人後に生え際の形が多少変化して安定する人もいます。

重要なのは「現在の位置」だけではなく、過去から後退しているかです。

昔の免許証写真、成人式、学生時代の写真などと比較すると、M字部分の後退が分かることがあります。

「指4本入るからAGA」といった基準は医学的な診断基準ではありません。

つむじが広いだけでもAGA?

つむじは毛流の方向や照明で地肌が見えやすくなります。

一枚の頭頂部写真で地肌が見えるだけではAGAとは言えません。

過去と比較して透ける範囲が広がっている、周囲の毛が細くなっている、ダーモスコピーで毛径不均一があるなどを組み合わせて考えます。

AGA診断で頭皮生検は必要?

典型的な男性AGAで頭皮生検が必要になることは一般的ではありません。

しかし、瘢痕性脱毛症など別の疾患が疑われ、臨床所見だけでは診断が難しい場合には、皮膚科で生検が検討されることがあります。

これは通常のAGA確認のために全員が受ける検査ではありません。

AGA診断で「毛髪ミネラル検査」は必要?

毛髪中のミネラルを測定する検査をAGA診断の中心に置く根拠はありません。

栄養欠乏が疑われる場合は、症状や食事歴、必要に応じた血液検査などを組み合わせます。

「毛髪ミネラル検査だけで薄毛原因がすべて分かる」といった説明には注意が必要です。

AGA診断後に治療効果はどう評価する?

治療開始後も「抜け毛の本数」だけで効果判定しないことが大切です。

評価では、同条件の写真、前頭部・頭頂部の見た目、毛径、毛密度、本人の満足度、副作用、治療継続性などを組み合わせます。

AGA治療は数日〜数週間で結果を判断するものではありません。一般に数か月単位で経過をみます。

AGA治療はいつから効果が出る?も参考にしてください。

初期脱毛があると診断が間違っている?

治療開始後に一時的に抜け毛が増えたと感じることがありますが、それだけで診断ミスとは限りません。

一方で、激しい脱毛が長く続く、円形に抜ける、頭皮症状を伴うなどの場合は、初期脱毛と決めつけず再評価が必要です。

「治療中だから何が起きても初期脱毛」と説明するのは適切ではありません。

AGAクリニックを選ぶときは「診断の説明」を見る

AGAクリニックを選ぶとき、薬の月額だけでなく診断プロセスも確認するとよいでしょう。

見るポイントは、どの所見からAGAと考えたのか説明があるか、過去写真や進行を確認するか、他の脱毛症の可能性を考慮するか、頭皮症状が強いとき対面受診を案内するか、いきなり多剤併用を前提にしないか、副作用時の相談方法が明確か、です。

AGAヘアクリニックは対面とオンラインの両方に対応しています。初回からオンラインで相談したい人だけでなく、必要に応じて対面で頭髪状態を確認したい人の候補になります。

銀座総合美容クリニックは対面でのAGA診療を行っています。写真だけでは判断しづらい、生え際・頭頂部を直接確認してもらいたい場合の選択肢です。

AGAスキンクリニックは複数地域に対面院があります。通院可能な地域で対面診療を希望する場合は、各院の診療内容や料金を公式サイトで確認してください。

無料カウンセリングと医師の診察は分けて考える

AGAサービスでは、最初にカウンセラーが悩みや料金プランを説明する場合があります。

カウンセリング自体が悪いわけではありませんが、AGAかどうかの医学的な診断、薬剤の適応、他疾患の除外は医師が判断する領域です。

「スタッフにマイクロスコープで見てもらったから診断済み」と考えず、医師の診察内容を確認してください。

オンラインAGA診療が向いている人

オンライン診療を検討しやすいのは、典型的なM字・頭頂部型で徐々に進行している、頭皮に強い炎症がない、すでにAGA診断を受けたことがある、継続処方の通院負担を減らしたい、副作用時の連絡方法が確保されている、といった人です。

オンラインでも医師の診察は必要です。

対面診療を優先しやすい人

次のような場合は、最初から対面診療を検討しやすいでしょう。

  • 薄毛原因が自分で分からない
  • 急に抜け毛が増えた
  • 円形や斑状の脱毛がある
  • 頭皮の赤み・痛み・膿がある
  • 瘢痕を疑う
  • 眉毛・まつ毛・体毛も抜ける
  • 複数の薬を服用している
  • 治療しても経過が典型的でない

AGAだけでなく他の皮膚疾患を鑑別しやすいことが対面の利点です。

AGAの自己診断チェックはどこまで使える?

セルフチェックは「受診するかどうか」を考えるには便利ですが、確定診断にはなりません。

参考にしやすい変化は、数か月〜数年で生え際が後退、M字が左右から深くなる、頭頂部の透けが拡大、前頭部・頭頂部の毛が細くなる、同条件写真で進行が分かる、などです。

一方で、単独では弱い情報は、1日100本以上抜けた気がする、額に指が4本入る、頭皮が脂っぽい、父親が薄毛、シャンプー時に毛が多く見える、などです。

AGA診断前に薬を個人輸入してもいい?

推奨できません。

AGAではない脱毛症にAGA薬を使っても原因治療にならない可能性があります。また、個人輸入品は品質・成分・流通管理を国内承認医薬品と同じ前提で評価できません。

まず診断をつけ、薬の適応や副作用を理解した上で治療することが大切です。

フィナステリドを飲んで効けばAGAという診断になる?

「薬が効いたからAGAだった」という治療反応だけで診断するのは適切ではありません。

AGAらしい臨床所見があり、その上で治療反応を評価します。

逆に、数か月で十分な変化がないからAGAではない、とも言えません。AGA治療には個人差があり、評価期間も必要です。

AGA診断でよくある誤解

「DHTを測ればAGAか分かる」

血中DHTだけでは診断できません。毛包局所の感受性や薄毛パターンが重要です。

「マイクロスコープで毛穴が詰まっていたらAGA」

毛穴の皮脂や角栓はAGAの確定所見ではありません。

「頭皮が硬いとAGA」

頭皮の硬さは標準的なAGA診断基準ではありません。

「抜け毛の毛根が細いとAGA確定」

抜け毛1本の観察だけでは確定できません。

「家族に薄毛がいなければAGAではない」

家族歴がなくてもAGAは起こります。

「血液検査が正常ならAGA」

血液検査正常はAGA診断を意味しません。

「オンライン診療ではAGAを診断できない」

典型例ではオンラインで評価可能なことがありますが、不確実な場合は対面診療が適しています。

受診前に準備すると役立つもの

AGA相談へ行く前に、次の情報があると診察が進みやすくなります。

  1. 1〜3年前の正面・頭頂部写真
  2. 現在使っている薬の一覧
  3. AGA薬の使用歴
  4. 家族の薄毛歴
  5. 急な体重変化や大きな病気の有無
  6. 頭皮症状の経過
  7. いつから、どこが変化したか

特に過去写真は、本人が気づかなかった進行を確認するのに役立つ場合があります。

診断後も定期的に見直す

AGAと診断されても、その後に別の脱毛要因が加わることがあります。

例えばAGA治療中に高熱、急激な減量、強いストレスなどがあり、数か月後にびまん性の抜け毛が増えることがあります。その場合、すべてを「AGAが悪化した」と解釈すると治療を過剰に増やす原因になります。

治療経過が急に変わったときは、AGA以外の要因も再評価します。

よくある質問

AGAは何科で診断してもらえますか?

皮膚科やAGA診療を行う医療機関で相談できます。急な脱毛、円形脱毛、炎症、瘢痕などがある場合は一般皮膚科での評価が特に重要です。

AGA診断にマイクロスコープは必須ですか?

必須ではありません。問診と視診が基本で、拡大鏡やダーモスコピーは診断の助けになります。[1]

ダーモスコピーでAGAは確定できますか?

非常に有用な補助検査ですが、臨床経過や薄毛パターンと組み合わせて判断します。

血液検査なしでもAGAと診断できますか?

典型的な男性AGAでは、問診・視診を中心に診断されることがあります。別の脱毛原因や治療安全性の確認が必要な場合に血液検査を追加します。

フェリチンが低いとAGAですか?

フェリチン低値は鉄貯蔵の不足を示すことがありますが、それだけでAGA診断にはなりません。AGAと鉄欠乏が併存することもあり得ます。

テストステロン値が高ければAGAですか?

高値だけでAGAとは診断できません。

遺伝子検査は受けるべきですか?

確定診断のために必須ではありません。現在の頭髪所見・経過の確認が中心です。

写真だけでAGAは分かりますか?

典型的なパターンなら有力な情報になりますが、診断が難しい場合や頭皮症状がある場合は対面評価が有用です。

AGAと円形脱毛症は同時に起こりますか?

起こり得ます。AGAがある人に別の脱毛症が重なることはあります。

何か月ごとに写真を撮るべきですか?

毎日撮る必要はありません。3〜6か月ごとなど、同条件で比較できる間隔が実用的です。

治療前に必ず頭皮写真を撮るべきですか?

必須ではありませんが、治療効果を客観的に比較するために有用です。

まとめ|AGA診断の中心は「経過・パターン・軟毛化」

AGAは、1つの血液検査やマイクロスコープ画像だけで確定する病気ではありません。

日本皮膚科学会ガイドラインでは、家族歴や脱毛経過の問診、生え際の後退、前頭部・頭頂部で毛が細く短くなることの確認が診断の基本とされ、拡大鏡やダーモスコピーが補助になります。[1]

ダーモスコピーでは毛径のばらつき、軟毛、毛包単位の変化などを確認でき、AGA診断の精度を高める助けになります。[2][3]

一方、血液検査はAGAを証明する検査ではありません。急激な脱毛、びまん性脱毛、全身症状などがあり、貧血・甲状腺疾患・休止期脱毛など別の原因を考えるときに検討されます。

薄毛が気になるときは、「抜け毛が何本か」だけではなく、生え際・頭頂部が以前より変化しているか、毛が細く短くなっているか、数か月〜数年で進行しているか、AGA以外を疑う症状がないかを確認することが大切です。

診断が典型的であればオンライン診療も選択肢になりますが、原因が不明、急な脱毛、円形脱毛、強い頭皮炎症などがあれば対面診療を検討してください。

参考文献

  1. 日本皮膚科学会. 男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版. 日皮会誌. 2017;127:2763-2777.
  2. Trichoscopy of Androgenetic Alopecia: A Systematic Review. 2024. PMID: 38610726.
  3. Diagnostic and grading criteria for androgenetic alopecia using dermoscopy. Skin Res Technol. 2024. PMC10966552.

※本記事は一般的な医療情報の提供を目的としています。急速な脱毛、円形・斑状脱毛、頭皮の強い炎症や痛み、瘢痕、眉毛・まつ毛・体毛の脱毛などがある場合は、AGAだけと決めつけず医療機関へ相談してください。

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